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コラム
現状のAIができること・できないこと。今後はどうなる?
2018/05/02
コラム
近年目覚ましい発展を続けるAI分野ですが、AIとはどのようなものなのでしょうか?
今回は、AIの現状についてのお話。
「AIとは何か?」「現在のAIでできること・できないこと」「今後、AIでできるようになると予想されていること」についてご紹介します。
AI(人工知能)とはどういうもの?
AIとは「Artificial Intelligence」の頭文字からつけられた言葉で、日本語では「人工知能」と言います。
AIの概念は広く、研究者によっても異なるため、はっきりとした定義はありません。
一般的には人間の脳が行っている思考や推測、記憶などの知的作業をコンピューター上で実現させるための仕組みや技術、試みのことです。
今までのコンピューターは、あらかじめ設定されたプログラムや与えられた指示通りに動くものでした。
しかし、AIはコンピューターが学習(機械学習)をし、増やした知識をもとに判断するという部分で今までのコンピューターの概念と大きく異なるのです。
AIは最近出てきた新しい技術のように感じますが、はじめて「人工知能」という言葉が使われたのは、1956年のダートマス会議です。
世界初のコンピューターと言われている「ENIAC」が生まれたのが1946年なので、その後、10年足らずでAIの研究が始まったことになります。
1950年代~1960年代の第一次AIブーム、1980年代の第二次AIブームを経て、現在は第三次AIブームと言われています。
1990年代までのAIではプログラムや統計、確率論に基づいた予測や分析が中心でした。
2000年代以降からは、人間の脳の神経細胞のようなネットワークを人工的に構成しようという試みがスタート。
AI自身が「機械学習」によって経験や知識を蓄積することができるように進化し、それに基づいて適切な判断を下せるようになってきたのです。
AIの現状を知りたい!できること&できないこと
現状のAIは人間ができる単純作業を、ほぼ行うことができると言われています。
その中でも特に、第三次AIブームで可能になった「機械学習」と「推測」に基づいて、新たにできるようになったことを紹介します。
現状のAIができること
■画像認識・解析
カメラやセンサーで見た景色や物体、人物などの内容を認識・識別・解析することができます。
不完全な情報に対しても過去の学習に基づき推測、補完することができます。
■音声認識・解析
マイクなどで聞いた音や声を聞き分け、内容を理解して判断や行動をすることができます。
■言葉によるコミュニケーション
人と会話をしてコミュニケーションをとったり、人から口頭で指示を受けて行動したりすることができます。
過去のデータを学習してレポートなどの定型的な文章を作ることもできます。
小説などを書かせようという試みも行われています。
■芸術分野の作品創造
絵画や楽曲などを学習することで、芸術作品を創ることができます。
機械学習に基づき、条件や好みなどに合わせた創作が可能です。
現状のAIができないこと
■自発的に考えること
AIが自ら何かを考え始めることはありません。
与えられた情報を識別したり解析したりはしますが、それに対してAI自身の意見や考えなどは発生しません。
■感情を持つこと
画像や音声に対して適切な返答や必要な行動を行うことはあっても、それは過去の学習にも基づいた判断であって感情に基づいた行動ではありません。
AIが自発的な考えや意見を持てないのと同じように、喜怒哀楽や好き嫌いなどの感情を持つことはできません。
■経験やデータの少ないものに対する判断
AIは学習して蓄積した経験や知識に基づいて推測、判断を下すため、事前のデータが極端に少ないものに対しては判断力が落ちます。
人間で言う「ひらめき」のようなものは起こりません。
現状の「特化型AI」から人間に近い「汎用型AI」へ
今後、AIでできるようになると言われているのは下記のようなことです。
また、今後のAIの進化では「スマートマシーン」という自律型のAIが搭載された機械(「AI+IOT」)がさらに普及することでしょう。
現在ではまだ補助的な位置づけですが、自動運転車や自律型のドローンなどがそれにあたります。
現状のAIでは「特化型AI」といって、例えば顔認識、自動運転、音声入力などひとつのタスクに特化したAIがほとんどですが、2030年には「汎用型AI」が登場すると考えられています。
汎用型AIが登場し、人間のように様々な場面で「知性」を働かせて、複数のタスクをこなすようになる日がくるかも知れません。
今後も様々な分野へ進化を遂げるAIに期待!
AIとは、人間の脳が行っている知的作業をコンピューター上で実現させるための仕組みや技術、試みの総称です。
今までのコンピューターは、あらかじめ与えられている指示やプログラム通りに行動するものでしたが、近年のAIの進化ではAI自身が学習し、蓄積した経験や知識で判断を下せるようになっています。
過去データの分析や統計によるものだけではなく、不完全な情報に対しても「推測」「補完」「予測」して行動できるのが、今までのコンピューターの概念と大きく違う部分です。
AI技術の発展でキーとなるのは、特化された課題解決型から、人間のように様々な知的作業をこなすことができる汎用AI型へ進化できるかどうか?
新たなサービスやビジネスを展開するうえで、「AI+IOT」のトレンドは押さえておきたいですね。
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