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フォワーダーとは?乙仲との違いや、国際輸送に必要な理由

2018/03/05

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貿易業務に関わっている方はよく聞く「フォワーダー」という言葉。

国際輸送に関わっている業者だと知っていはいても、「フォワーダー」の他にも「乙仲」などの呼び名があるため、混乱してしまう方もいると思います。

今回は「フォワーダー」についてのお話です。

「フォワーダーとは?」という基本的な部分から「乙仲」との違い、さらに「フォワーダーはなぜ必要なのか?」といったフォワーダーに関する知識について見ていきましょう。

フォワーダーとは

「フォワーダー」とは、貨物利用運送事業者のことです。

貨物利用運送事業とは、企業や個人などの依頼によって国内外を問わず、陸海空の中から最適な輸送手段を利用して貨物の集荷から配達までを行う輸送サービスのこと。

貨物利用運送事業者のひとつであるフォワーダーは「国際物流」の分野を取り扱っています。
「海外で商品を販売したいけれど運送手段を持っていない」という企業や個人と、運送手段を持っている運送業者の間に立って、荷物のやり取りをサポートする仲介業者がフォワーダーなのです。

フォワーダーと「乙仲」の違い

フォワーダーと同じような意味で使われる言葉に「乙仲(おつなか)」があります。

乙仲もフォワーダーと同様に国際物流の仲介業者を指すことが多いですが、厳密にいうとこの2つの意味合いは異なります。

少しややこしいのでひとつずつ見ていきましょう。

■「乙仲」を知るには「海貨業者」を知ろう
「乙仲」について知る前に、まず知っておきたいのが「海貨業者」について。

「海貨業者」とは海運貨物取扱業者の略で、「海貨業」と言うのは、1951年に制定された「港湾運送事業法」という法律で定義されている「海運貨物取扱業」が由来です。

「海貨」とあるように、港湾エリアでのみ貨物を取り扱う専門業者で、輸出者や輸入者の代わりに、貨物の船積みの手続き・引取りの手続き・搬出入・運送・荷役など、さまざまな業務を担っています。

■「乙仲」とは
「乙仲」とは現在で言う海貨業者のことです。

この「乙仲」と言う呼び名は、戦前に制定された海運組合法に由来していて、この法律では定期船貨物の取次ぎをおこなう業者を乙種海運仲立業者と呼んでいました。
この「乙種海運仲立業」を略したものが「乙仲」です。

しかし、戦後まもなく海運組合法が撤廃されたため、本来であれば「乙仲」と呼ばれる業者はすでに存在しないことになります。
また、厳密にいうと、乙仲と現在の海貨業者の業務内容はイコールではありません。昔の名残から海貨業者のことを「乙仲」と呼ぶようになり現在に至るわけです。

■「フォワーダー」と「乙仲」との違いは?
では、「フォワーダー」と「乙仲(海貨業者)」の違いは何なのでしょうか?

上でも説明したように、乙仲は海運貨物取扱業者なので港湾エリアのみの貨物を取り扱う専門業者です。
そのため、航空貨物は対象外になり航空貨物を取り扱う業者は「航空貨物取扱業者」になります。

しかし、船が運送手段のメインだった昔とは違い、現在は航空貨物も取り扱っている業者がほとんどです。
そこで、海運貨物と航空貨物を取り扱っている業者のことをまとめて「フォワーダー」と呼ぶようになりました。

このように乙仲はフォワーダーとも言えますが、航空貨物は含まないのでフォワーダーとも言い難いのがややこしいところ。
しかし、先ほど説明したように、そもそも「乙仲」と言う業者は法的にはすでに存在しない業者です。
そのため、現在では「フォワーダー」と同様の意味を持つ言葉として考えていただいても問題はなく、一般的にもフォワーダーと乙仲は同じ意味の言葉として使われています。

フォワーダーが必要な理由

フォワーダーと乙仲との違いがなんとなくわかっていただけたと思いますので、今度はフォワーダーが必要な理由について見ていきましょう。

フォワーダー画像

■フォワーダーが必要な専門領域がある
海外への輸出入の際には通関手続きや、保税地域での貨物の受け渡しなど様々な業務が必要になります。

しかし、これらの業務には通関士や国が許可した海貨業者だけが取り扱える専門領域があるため、企業や個人でできる手続きには限界があります。
これらの業務を企業や個人に代わって代行するのが「フォワーダー」です。

フォワーダーは通関士や国の許可を得た海貨業者なので、通関手続きや保税地域での貨物の受け渡しができます。
そのため、多くの企業や貿易会社がフォワーダーに委託し専門領域の業務を代行してもらっています。

このように、輸出入において必要な手続きを行うためにフォワーダーは欠かせない存在なのです。

フォワーダーに委託するメリットは?

輸出入において欠かせない存在であるフォワーダーですが、フォワーダーに委託することには専門領域の対応以外にも多くのメリットがあります。
フォワーダーに委託することで得られるメリットは大きく次の3つがあります。

1.コストダウン
輸出入では通関手続きを始めとした様々な専門知識が必要です。
また、自社で輸出入をスムーズに行うためには運送、ルート、取次、倉庫保管などのノウハウも必要になり、これらを全て自社でまかなおうとするとどうしてもコストがかってしまいます。

フォワーダーは輸出入に関するスペシャリストなので、通関手続きなどの専門知識や最適な運送方法やルート、手続きなどのノウハウを持っています。
自社で知識やノウハウを身につけることも大切ですが、複雑な取引で時間や費用をかけたり、運送ルートなどを確保できなかったりした場合にはフォワーダーに任せることでコストダウンにつながるケースも多いです。

2.フォワーダーが運送手段やルートを提供してくれる
「海外に商品を輸出したいけれど、自社で輸送手段を持っていない」といった場合でもフォワーダーに委託すると、船・航空・鉄道・自動車などの多様な運送手段やルートを提供してもらえます。

提供された運送手段やルートの中から、自社商品や取引方法に合ったものを選択できるため、最適な物流システムを構築することが可能になります。

3.業務にかかわる時間の短縮
本来であればフォワーダーはあくまでも貨物利用運送事業者なので、通関業や梱包業などの付帯業務は取り扱いません。

しかし、ニーズの増加に伴い通関などをはじめとする国際物流に必要な幅広いサービスを取り扱う業者が増えており、出発地から到着地までの輸送や手続きのすべて(複合一貫輸送)を依頼することも可能になりました。

フォワーダーが輸出入に関する手続きをしてくれることで、本来、自分たちでやらなければならない業務が不要になり、時間短縮もはかれるようになります。

まとめ

国際物流のスペシャリスト「フォワーダー」に関する基本的な知識をお話しましたがいかがでしたか?
今回お話したフォワーダーについてのポイントは次の点です。

  • フォワーダーは貨物利用運送事業のひとつで、企業や個人と運送手段を持っている運送業者の間に立って荷物のやり取りをサポートする仲介業者の役割を担っている
  • 「乙仲」と「フォワーダー」は厳密には異なるものの、一般的には「乙仲」と「フォワーダー」は同じ意味の言葉として扱われている
  • 輸出入に関する手続きの中には、国などから許可を得ないと取り扱えない専門領域があるため、フォワーダーが必要になる
  • フォワーダーに依頼をすることでコストダウンや運送方法の確保、手続きに関する時間短縮ができるメリットがある

このように、フォワーダーは輸出入を行う企業や個人にとっては欠かせないパートナーのような存在です。

長いお付き合いになるケースも多いので、フォワーダーに依頼をする場合には自社に合ったフォワーダーに依頼をするようにしましょう。

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