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レポート
Target Open House訪問レポート
2017/03/31
レポート
はじめまして、BiZ旅セレクト編集室 編集長のYANASEと申します。 僕はアメリカに在住していて、ツアーで来たお客様のコーディネーターを行っています。今回はアメリカ内でスマートホーム製品を取り扱っているTarget Open Houseに行ってきたので、そのことについて書きます。
米国にはTargetという大型チェーン店があります。
洋服・家具(それほど大きくないもの)・キッチン用品・電化製品・日用品・食品というような、日々の生活で必要とするものを、センスよく展示して販売しています。
日本でもウォールマートをご存知の方は多いと思いますが、ウォールマートを少し小ぶりにして、少し高級感を持たせたカテゴリーの店舗です。
企業ロゴは写真の通り、的(ターゲット)を模したもの。
ニッスイのロゴによく似ています。
このTargetがカリフォルニア州サンフランシスコにOpen Houseというものをオープンしたので、行って参りました。
Target Open Houseは、Connected House(コネクテッドハウス)関連の商品のみを展示している場所で、いわゆるスマートホームを構成する為の、スマート製品を所狭しと展示しているのです。
ここが入り口です。可愛らしいデザイン画が描かれています。
では中に入ってみましょう。
中に入るとすぐ右手のところに、未来の空間が拡がっています。
キッチン関係・寝室関係などカテゴリー別に3つのプレゼンエリアがあり、その中で生活の場面ごとにどのようにスマート製品が使われるのかを、各エリアの正面の巨大ディスプレイで教えてくれます。
上の写真の左手の壁全体がディスプレイで、円状のデザインは巨大ディスプレイに映してあるものです。
正面に立つと、こんな感じです。
手前のタブレットで、テーマやシーンを選ぶと、音楽が鳴り響き、ビデオが始まります。
スマートホームという言葉を耳にする頻度は日々増えていますが、その実、明確にイメージするのはなかなか容易ではないものです。
Target Open Houseのプレゼンビデオのクオリティーは高く、これを見るだけでスマートホームの概要がスッと頭に入ってくる感じがします。
3つのエリアでそれぞれじっくりとビデオ体験すると、スマートホームを実感として掴むことができるかと思います。
ここで見聞することは未来のように思えますが、全てTargetで既に販売しているものです。実は未来ではなく、今すぐにでも構築できる世界だったのです!
プレゼンエリアの逆側には、スマート製品が展示されています。
各製品ごとに壁のディスプレイ、もしくはテーブルのタブレットをタッチすると紹介ビデオが流れるようになっているので、どんな製品なのか良く理解することができます。
また常駐のスタッフも親切で、分からないことがあれば懇切丁寧に説明してくれます。
まだ開発段階の市販されていないスマート製品も、上の写真のように展示されています。開発段階とはいえタブレットの説明がありますので、良く理解できます。
現在販売されているもの、そして開発段階のものの両方を見れることで、スマートホームの現在、そして未来をうかがい知ることができるのです。
開発段階のものをいち早く日本に持ち込んで、ビジネス展開をすることだって可能でしょう。
それでは、いくつか目についた展示を紹介して参ります。
■スマートホームの頭脳アレクサ
ご存知の方も多いと思います、AmazonのEchoです。
見た目は無線スピーカーですが、クラウドでAmazon自慢のAI(人工知能)であるアレクサに繋がっています。
Echo(アレクサ)に話しかけるだけで、色々なことをやってくれます。
音楽をかけてくれと言えば、スピーカーなので音楽を鳴らします。明日の天気を聞けば、音声で教えてくれます。玄関の照明を消してくれと言えば(アレクサと照明がネットワークで繋がっていれば)消してくれます。
この辺のところは、先に説明しましたプレゼンコーナーでご覧いただけます。
AIですので、日々使えば使うほど賢くなっていきます。AIはスマートホームの肝となってきています。
ひとつひとつのスマート製品がスマートでも、別個に使っていれば、それだけです。色々なスマート製品がネットワークで繋がって、それにAIを組み合わせることで、SFで描いたような「未来の世界」がやって来るのです。
AmazonのAIアレクサは、Echoのみならず他社の色々な製品に使われ始めました。競合も続々出てきています。目の離せない分野です。
■元祖スマートホームと言えばNest
5年ぐらい前に、Nestがサーモスタットを売り出しました。
米国の住宅の空調はセントラルコントロール(集中制御)になっています。家の中に大きな暖房・冷房設備があって、それを廊下などに取り付けたサーモスタット(温度調節器)で温度を調節します。
従来品は四角くデザイン性を余り考えないものでしたが、Nestは丸くて格好良いサーモスタットを発売して、大人気となりました。普通のサーモスタットが$80ぐらいのところを、$250の高値にも拘らずです。
その見栄えの良さと、利用者の習慣を学ぶというAIの機能がヒットの理由です。
現在でも良く売れているようです。
そのNestが売り出した2つ目の製品が、上の写真のスモークディテクター(煙探知機)です。
これも従来品と比べて非常に高価です。煙を感知すると丸い部分の円周が黄色く光り、「注意してください」と音声で教えてくれます。
さらに煙の濃度が濃くなると、黄色が赤に変わり、「避難してください」と呼び掛けてくれます。まさに未来の世界です。
因みにNestはGoogleに高値で買収され、現在はGoogleの親会社Alphabetの一員となっています。
■どこにいても誰が来たか分かるドアベル
見た目は普通のカメラ付きドアベル(インターフォンチャイム)ですが、誰かがドアベルを押すと、世界のどこにいても誰が来たかスマホで見れます。
米国で多いのが、ドアベルを押して反応が無ければ留守だと分かるので、空き巣に入るというケースです。しかしこのドアベルを付けておけば、実際には留守でも対応できるので、そういった被害を防ぐことができます。
留守時に急に知人が訪ねてきても、このスマートドアベルなら外出していても対応できる訳です。
将来AIが発達すれば、このスマートドアベルのカメラでこの家の住民かどうかを判断して、自動でドアロックを外してくれる、というようなこともできるようになります。
■スマートドアロック
ということで、スマートドアロックがこちら。
遠隔でスマホを使ってドアロックのオン・オフができるので、遠方から両親が留守時に訪ねてきても、遠隔でドアロックをオフにして家で待っていてもらうことができます。
先に紹介したスマートドアベルと組み合わせると、さらに便利です。
■そしてスマート照明
照明も勿論スマートです。こちらはPhilipsのHueというスマート照明(電球)。スマホを使ってオン・オフをしたり、色を変えたりできます。
朝は自然光の白っぽい光で、夜はろうそくのような暖かみのある柔らかい光で、パーティの時は赤や青や次々と色を変えたりと、様々なことができます。
これもAIと組み合わせると、住民が帰ってきたら自動で点灯させたり、廊下で歩くところだけ点灯して他は消したり、寝るときに音声で「消灯」と言ったら消えたり、ということも可能です。
スマート照明は、他にも色々なところから製品が続々と出てきています。
■絵画だってスマート
これはスマートキャンバスという製品名で展示してありました。
スマホにある名画から好きなものを選んで、表示させることができます。非常に高精細なので、本当の絵(複製画ということですが)のようです。
これもAIが発達すると、住民の行動から気持ちを読み取って、自動的にふさわしい絵画にすることでしょう。
今回紹介したのはほんの一部で、他にも面白い展示品が多くあります。
サンフランシスコにお越しの際は、Target Open Houseに立ち寄られては如何でしょうか。
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