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レポート
米国IoT&AIスマートホーム視察・注目のベンチャー企業訪問レポート
2017/06/15
レポート
米国最大のIoTイベントに合わせて、IoT&AIスマートホームの視察や注目のベンチャー企業訪問を行ったレポートです。
この記事は『米国IoT&AIスマートホーム視察・注目のベンチャー企業訪問 レポート』ですが、『IoT World 2017見学レポート』も合わせてご覧ください。
視察ご一行をサンノゼ空港でお出迎えし、シャトルでホテルへと向かいます。
ホテルは『IoT World』の会場であるサンタクララコンベンションセンターに隣接した、ハイアットホテル。高級ホテルであり、展示会場まで徒歩30秒なのでとても便利。
ホテル内は『IoT World』の参加者とおぼしき人々であふれ、活気に満ちています。
時刻は昼くらいだったのですが、規定の午後4時まで待つこともなく、スムーズに部屋へと入ることができました。
ホテル内のカフェで軽くランチをとり、早速出発です。
シリコンバレーは5月になると雨も降らず、爽やかな晴天が続きます。
Googleは広々とした敷地内にオフィスビルが点在していて、キャンパス内を歩くととても気持ちが良いです。
例のGoogle自転車に乗って記念撮影をして、大盛り上がりです。
恐竜の化石が何気にオフィスキャンパス内にあります。
これ本物?という質問がありましたが、本物だとしたら超貴重品で、さしものGoogleも、そんなものを無造作に屋外には置かないと思います。
Googleは、いち早く社員の食事を無料にしたことでも有名ですが、床屋もそのようです。
出張サービスのバスが止まっていて、中には首からIDをぶらさげた方々が散髪をしていました。勿論無料でしょう。
キャンパスから少し離れたところにはアンドロイドストアがあり、Google関連グッズが買えます。ここでしか買えない貴重なおみやげも満載です。庭ではドロイド君が遊んでいます。
上の写真は、Apple本社のロビーです。広々としています。Apple Storeが隣接されていて、本社Apple Store限定のTシャツやペン(Apple Pen)があるので貴重です。
Appleの新社屋は、建屋はほぼ完成しているように見えます。写真では分かりにくいですが、相当の規模感です。今年後半に予定通りにオープンになった暁には、多くの人が押し寄せることでしょう。
シリコンバレーの生活感を肌で感じて頂く為に、高級ショッピングモールのサンタナローへお連れしました。
ここは屋外型ショッピングモールで、1階はショップ・レストランですが、2階以上は住居となっていて、ホテルや映画館があったりと、モールというよりはすでにひとつの街の体を成しています。
ここの開発計画が始まったのは、1999年〜2000年頃のドットコムバブル絶頂の時で、実際に着工した時にはバブルがはじけ飛び、計画は中止になるのではないかと噂していたのですが、やっぱりアメリカはしぶといです。
アマゾン(Amazon.com)の実店舗の本屋も、この夏にオープンします。本屋を破壊しまくったAmazonが、本屋を始めるとは…
このモールにはEV(電気自動車)のテスラのディーラーも入っていて、展示してある実車を見て大盛り上がり!
SUVのModel X格好良すぎます。ガルウィングだし。
ということで初日は終了です。
現地2日目は、専用車でベンチャー企業訪問です。
まずは、Insite VR社
こちらの企業はニューヨークにありますので、ビデオ会議を活用してのミーティングです。アメリカはとにかく広いので、ビデオ会議はごく当たり前のこととして使われています。
Insite VR社の技術は、建築のCADデータから実際に役立つVRコンテンツを簡単に作ることができるというものです。
施主との打ち合わせ、顧客へのセールスツール等、様々な用途に使えます。すでに米国の有力建築設計事務所が、顧客となっているようです。
VRギアを使用してVRコンテンツを体験しましたが、かなりの没入感・現実感を味わえました。面白いです。
次は、Greenvity Communications社
Greenvityは半導体チップを自ら開発し、そのチップを利用してIoTソリューションを構築しています。ハイブリッドメッシュと呼ばれる通信技術がコアで、電力線通信(PLC)と無線通信のハイブリッドで、どちらかリンクの強い方を自動的に選び、各々のノードがリピーターとしてメッシュ状に信号を伝達して行くので、その到達距離は無限大!
訪問時には、独自開発のIoTソリューションを活用した照明を始めとしたスマートホームのデモを見せて頂きました。スマートフォンのワンタッチで、オールカラーを自在にコントロール出来るのは圧巻です。
ランチは、スタンフォード大学を擁するパロアルトのダウンタウンへお連れしました。
シリコンバレーのベンチャー企業はスタンフォード大学発というものが非常に多く、パロアルトにも多くのベンチャー企業があります。ダウンタウンはおしゃれで、例によって晴天の中気持ち良く歩いていると、何やら珍しいものが動いています。
何とデリバリーロボットが、歩道を走行していたのでした。
日本でも何かと問題になっていますが、配達のラスト1マイル(あるいはもっと短い)を如何にして効率化するか、各社しのぎを削っています。
このロボットはテスト機で、社員の方が一緒に歩いて色々と記録をしていました。簡単に実証実験をやってしまうところが凄いですね。
午後は、Brain of Things社。
Casperというブランド名で、スマートホームサービスを提供しています。
今回は、実際にCasperサービスが提供されているコンドミニアムにお邪魔しました。
スマートホームは、色々なデバイスがホームに取り付けられて、生活が便利で快適になるというものです。よくあるのはスマートフォンで部屋の温度調節をしたり、照明をコントロールするというものです。
どれも素晴らしいです。素晴らしいですが、どれも住民が能動的にコントロールするという形態です。
Brain of Things社の場合、そのような能動的なコントロール(音声によるコントロールも含めて)も勿論可能ですが、ひと味もふた味も違うのは、AIが住民の嗜好を学んで、何もしなくても住民が思うような環境を自動的に作り上げてくれるという点です。
そんな馬鹿な、と思われるかもしれませんが、どうも本当のようです。
Brain of Things社のサービスを使うと、当然普通よりは高くなります。しかしそこから引っ越す人に聞いてみると、ほぼ全員が次のところでもBrain of Things社のサービスが欲しい!と言うのです。つまり Brain of Thigs社を抜きには、快適な生活が送れない体にされてしまったという訳です。スマートフォンの無い生活にもう戻れないというのと同じですね。
中身の濃い午後を終えて、この日は終了です。
さて、この日が実質の最終日です。
サンフランシスコのベンチャー企業を回ります。
スマートフォンで撮影すると、それがAR・VRのコンテンツになります。無料アプリ(Fyuse)で利用できますので、ぜひ皆さんも試しては如何でしょうか?
基本は写真撮影(パノラマ撮影のようなもの)なのですが、空間も同時に認識して記録するので、スマートフォンを回すと画像も一緒に回るという、とても面白い体験ができます。Eコマースの商品紹介に最適です。
そのコンテンツをVRギアで見ると、そこに本物の人が立っているかのようです。このVR体験はとても面白かったです。
入り口にある会社名の表示。
このオフィスは、以前Zyngaが使っていたとのことです。
次に向かったのが、Readwrite Labs社
こちらはベンチャー企業ではなく、ベンチャー企業を育てるアクセレレータ・インキュベーターになります。
何故シリコンバレーにベンチャー企業が多いのか?それは一言で言えば「エコシステムができあがっているから」ということになるのですが、そのエコシステムもさらに洗練されてきています。このアクセレレータ・インキュベーターは最近流行りになってきたのですが、アイデアしかない創立者にお金を出して(少額ですが)、数カ月みっちり鍛え上げて、VCからの投資を得られるように導いてあげるという役割を果たしています。
Readwrite Labsも、様々なプログラムを企画して、未来のApple・Google・Facebookを発掘すべく邁進しているのです。
やたら暗い写真ですが、これは瞑想部屋。ベンチャー企業には、時には瞑想も必要なのです。
ランチは無人店舗を売りにしているEatsaです。
上の写真のようなタブレットが並んでいて、ここでオーダーをします。支払いはクレジットカード。
オーダーすると程なくロッカーのような扉に名前が表示され、注文したものができたことを教えてくれます。
確かに人は介在していません。
厳密に言うと、ヘルパーが一人いるのですが、調理場には人がいるのだろうかと聞くと、無人との返事。本当だろうか。
ともかくこの洗練されたシステムで出てきたプレートを見て、これは?
少しもおいしそうに見えません。
食べてみて、やっぱりおいしくない。。。 私もアメリカ暮らしが長く、大抵のものには慣れたつもりでいましたが、これは想像を超えていました。
でも、次から次へとお客さんが来ます。ちょっと謎です。
気を取り直して、次はFlair社
丸い可愛らしいものが、実は赤外リモコンになっていて、室内のエアコンをコントロールするという優れものです。
日本の場合など、各部屋にエアコンがあるので、そのコントロールは大変です。でもFlairを取り付ければ(壁に貼るだけ)、それで設定した温度にエアコンを調節し、外からでもスマートフォンでコントロールができます。
住民の嗜好を学ぶこともできるので、だんだんと自動で調節してくれるようにもなります。
またAIです。
最後は、Target Open Houseへ。
ここはアメリカの大手小売りTargetのスマートホーム関連商品の展示・販売所です。
Target Open Houseについては、以前BiZ旅のコラムにも書きましたし、そちらもご覧ください。
皆さん、大喜びで色々買われていました。
Amazon Echoが人気です。スマートサッカーボールを買われた方もいらっしゃいました。
そして名残を惜しみつつ終了
夜は、海の見えるおしゃれなレストランで打ち上げ。
とても濃い4日間でした。
お疲れ様でした。
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